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ヤングケアラー

通学や仕事をしながら家族の介護をする子ども「ヤングケアラー」。将来が左右される深刻なケースも。

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ヤングケアラー相談窓口 先行自治体の取り組みから浮かぶ課題

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ヤングケアラーの専用相談窓口=神戸市中央区で2021年6月1日午前11時20分、宮本翔平撮影
ヤングケアラーの専用相談窓口=神戸市中央区で2021年6月1日午前11時20分、宮本翔平撮影

 家族の介護や世話を担う子ども「ヤングケアラー」への支援の一環として、自治体などが相談窓口を次々と開設している。ただし、ケア負担が大きくても子どもたちは、「当たり前」と思っていたり、家族の問題を口外するのを「恥」と考えたりする場合があり、国や自治体の調査でも、子どもがSOSを出す難しさが指摘されてきた。果たして子どもは大人を頼るのか――。相談窓口の先行事例から、支援の課題を探った。【デジタル報道センター/山田奈緒】

窓口利用の多くは学校など「関係機関」

 「小学生が要介護の祖母と障害のあるきょうだいを世話しているようだ」。この情報を神戸市の相談窓口に寄せたのは医療機関の医師だった。相談をきっかけに、一人親の母が早朝から働き、祖母の介助やきょうだいの服薬管理などを担う小学生は不登校の傾向がある家庭事情が分かった。相談窓口が中心になって、学校や区役所、福祉事業所の担当者らが集まる会議を開催。見守りや支援体制を整え、小学生は保健室登校ができるようになったという。

 神戸市は2021年6月、「こども・若者ケアラー相談・支援窓口」を市立総合福祉センターに設けた。専用窓口の設置は、全国の自治体で初めてだった。対象は、一般的なヤングケアラーの定義である18歳未満に限らず、20代の「若者ケアラー」も含む。設置の背景には、19年10月に市内で起きた20代女性による介護殺人があった。

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【ヤングケアラー】

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