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新型コロナくらし情報 オミクロン株の特徴 急増要因はうつるスピード 約2日で人から人へ

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オミクロン株急増のメカニズム=共同 拡大
オミクロン株急増のメカニズム=共同

 新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が世界中で一気に広がったのはなぜか――。最大の理由は「人から人にうつるスピードの速さ」であることが専門家の分析で明らかになってきた。これまでの変異株よりも短い約2日でうつるため感染者が急増していく。一方で感染者数が減少する局面に入れば、急速に収束に向かう可能性もある。

 ▽上気道で増殖

 感染が広がる勢いは、ある感染者から他の人にうつるまでの日数を示す「世代時間」が関係し、短いほど次々とウイルスが広がる。厚生労働省に助言する専門家組織に提出された資料によると、オミクロン株では約2日で、第5波をもたらしたデルタ株の約5日と比べてかなり短い。

 世代時間が短くなった理由を、京都大の西浦博教授(理論疫学)は「オミクロン株は(鼻やのどなどの)上気道でより増殖しやすくて、発症する以前の早い段階から広げていくようだ」と指摘する。海外の複数の研究は、オミクロン株は肺で増えにくく呼吸器の上部で増殖しやすいと分析している。鼻やのどで増えたウイルスが、くしゃみやせきで出る細かいしぶきと共に大量にはき出されている可能性がある。

 肺で増えにくい点は、オミクロン株が重症化しにくいという特徴にも関わっているとみられる。沖縄県の専門家会議で座長を務める藤田次郎琉球大大学院教授は「デルタ株はウイルスが上気道を通って、肺で増える。一方、オミクロン株は上気道だけで増えて肺には入ってこないため、肺炎が起きにくい」と話す。

 国立感染症研究所が、2021年12月1日~22年1月8日に沖縄で実施した調査によると、オミクロン株に感染、発症した97人の83・5%が37・5度以上の発熱、60・8%がせき、56・7%が全身のだるさを訴えていた。感染研の別の分析では、医師が感染者として行政に届け出た時点で既に肺炎などの重い症状が出ていた人の割合は、オミクロン株の感染者はデルタ株の6分の1程度だった。

 ▽減少も速い?

 オミクロン株はワクチンや過去の感染で得た免疫をすり抜けやすいとされ、それも感染急増に影響しているとみられるが、当初想定したほど細胞に侵入しやすくはないとの分析も出てきた。中国科学院が1月5日に発表した研究では、オミクロン株が人の細胞の目印に結合する力はデルタ株より弱く、初期の新型コロナと同程度だと分かった。

 西浦教授は、人から人にうつるスピードは速いが、感染者1人から平均何人にうつるかを示す「実効再生産数」は想定より低いと推測する。感染で免疫を獲得する人が増えたり、人との接触を減らしたりすれば、早期に感染者を減少傾向にできるかもしれないとする。

 例えば、感染者1人から0・8人にうつす状況に抑えられれば、新たに感染する人は2日後には2割減り、そこから2日たてばさらに2割減る、といった具合に短い期間で急速に少なくなっていく計算だ。専門家有志が1月21日に出した提言では「早ければ、この2週間前後がピーク」としており、西浦教授は「もし実効再生産数が1を割ったら、世代時間が短いのでどんどん収束するだろう」と話している。

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