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強制収容された日系人の名簿完成へ 記録進める米国人研究者の思い

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マンザナー強制収容所跡地に復元された監視塔。収容所は自然環境の厳しい荒野に設けられた=米西部カリフォルニア州マンザナーで2019年4月27日、福永方人撮影
マンザナー強制収容所跡地に復元された監視塔。収容所は自然環境の厳しい荒野に設けられた=米西部カリフォルニア州マンザナーで2019年4月27日、福永方人撮影

 太平洋戦争中、米国で「敵性外国人」として強制収容された日系人全員の名簿が今年6月にも完成する。これまで曖昧だった被害者数が初めて確定する。主導するのは、日本生まれで曹洞宗の僧侶でもある米国人研究者だ。米本土で強制収容が始まって今年で80年。米国史に残る人権侵害を正確に記録する意義とは。【ロサンゼルス福永方人】

 名簿の作成を進めているのは、南カリフォルニア大宗教学部長のダンカン・ウィリアムズ教授(52)が率いる12人のチームだ。強制収容開始から80年の節目に名簿を発表しようと、3年がかりで確認作業などを続けてきたという。

 収容所に送られた日系人のリストは米政府も残している。だが、氏名のスペルが間違っていたり、文字が不鮮明で判別できなかったりするものも多い。ウィリアムズ教授によると、その割合は約2割にも上るという。

 チームは、当時の国勢調査や出生証明書、徴兵カードなど別の公的記録を集め、それ…

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