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第80期名人戦

渡辺明名人に斎藤慎太郎八段が挑戦する第80期名人戦を特集します。棋譜中継は「棋譜・対局結果」からご覧いただけます。

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将棋

第80期名人戦A級順位戦 山崎隆之八段-豊島将之九段 第33局の3

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逆転の兆し

 時刻は午後8時。一本道を突き進み、山崎に手番が回ってきた。すぐに桂を取るのは[後]3三同角と取られて角が働いてきてしまう。[先]4四歩はそれを見越した歩突きだ。代えて[先]3五銀には(1)[後]8七成香[先]同金[後]3六歩[先]3三歩成が豊島の予定で「結構難しい」との見解。しかし、後手から動かずに(2)[後]6二玉とゆっくりされると「次に指す手がない」と山崎。

 カーディガン姿の豊島。攻勢から一転、[後]6二玉と手を入れた。緩急。遠くから踏切の音が聞こえる。座布団に押し付けた拳が赤く色を変えた。[後]6四角は左右ににらみを利かしつつ[先]9二飛に[後]9一香を用意したが、疑問手。当たりを避け[後]7三角が勝った。[先]6六歩は角にプレッシャーをかけた好手。豊島は構わず[後]7一玉と片美濃を完成させたが、これも疑問手。[先]9二歩の垂らしが絶妙で、自ら戦場…

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【第80期名人戦】

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