ポケモン、あつ森、桃鉄… 人気ゲームも脱炭素化
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ゲームの中に気候変動やエネルギー問題といった現実世界が直面する課題が登場する場面が増えてきた。地球温暖化問題を解決するには、より多くの人が「自分ごと」として関心を持つことが重要。ゲームはそのきっかけになり得るのか。「ポケットモンスター」「あつまれ どうぶつの森」「桃太郎電鉄」――。人気ゲームの中に描かれた脱炭素社会に行ってみた。
発電する道路
「街全体をつないでいた道路 ソーラーパネルにしちゃったのよ!」。「ニンテンドースイッチ」(任天堂)の人気ソフト「ポケモン」をやり込んでいくと、海岸の岩場を切り開いてできた「ナギサシティ」に住む女性からこんなセリフが飛び出した。
「ポケモン」は世界で累計3億8000万本以上を販売した大ヒットゲーム。自身がポケモントレーナーになり、計905種に上るポケモンを捕獲して育てたり、悪い組織の野望を阻止したりするロールプレーイングだ。2021年11月に発売された新シリーズでは、風車がいくつも回る発電所が建ち並び、主要道路にソーラーパネルを敷き詰めた「発電する道路」が整備された再生可能エネルギーの街が登場する。
「発電する道路」はあながち夢の技術ではない。フランスでは既に道路に太陽光パネルを敷設する試みが始まっており、グリーンイノベーションとして注目されている。国内でも東亜道路工業(東京都港区)が太陽光発電のできる舗装システムの試験導入を始めており、担当者は「自然を壊さずに太陽光の普及を進めることができる」と力を込める。ポケモンをやり込んでいくと、こうした先端技術を知ることもできる。
世界が直面するエネルギー事情も的確に捉えている。ポケモンでは、ジムと呼ばれる施設でポケモントレーナーと戦ってジムバッジを手に入れることが求められるが、例えば、ジム改修のために再生エネ由来の電力を使いすぎてしまい、大停電が発生してしまうストーリ…
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