小平奈緒「私なら乗り越えられる」 試練と向き合い、切り開く求道者
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前回大会の金メダリストは予想もしなかった17位の現実に「自分にこんなにがっかりしたのは後にも先にもない」と声を絞り出した。13日にあったスピードスケート女子500メートル。スタート直後にバランスを崩した小平奈緒(相沢病院)は滑りながら「自分のスケートがどんどん遠くに離れていく感覚」に見舞われた。
4度目のオリンピックで、自己ワーストの成績。小平の五輪はまだ終わっていないが、心身のコンディションを立て直すのは簡単ではない。それでも35歳のスプリンターは何度も苦しい時を乗り越えてきた。それは2018年の平昌五輪後、連覇を目指した日々にも重なる。
小平を初めて取材したのは20年11月。新型コロナウイルスの感染拡大で自宅で過ごす機会が多くなり、コーヒーをたしなむようになったと聞いた。コーヒーのいれ方を工夫するうちにスケートへのヒントを得たという。
「スケーティングの中で、お湯を早く注いでしまうコーヒーのいれ方みたいな動きになった時、ゆっくり円を描くように注ぐイメージをした」。独特の表現力に興味を引かれた。
平昌五輪の女子500メートルで金メダルを獲得した後の記者会見。小平は自らを「求道者」と表現した。競技と学業の両立のため、スケート部のない高校に進んだ。卒業後は実業団ではなく「理論派」で知られる結城匡啓さんが指導する信州大へ。そして2年間、スケート大国オランダへの武者修行。自らの信念に基づき、より良い滑りを追い求めた。タイムを競うスピードスケートは自らと向き合う機会が多い分、言葉に深み、力があるのだと感じた。
「異変」が表面化 股関節に痛み
平昌五輪までに極限まで肉体を鍛え上げた代償は、19年ごろから表れ始めた。滑る際の片脚でしゃがむ姿勢すら取れなくなった。不調を感じつつ、ごまかしながら競技を続けた。
そして20年11月、ついに「異変」が表面化した。全日本選抜競技会帯広大会の500メートル。…
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