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立憲の参院選対応 野党協力を模索すべきだ

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 今夏の参院選に向けて野党の足並みがそろわない。野党第1党である立憲民主党の方針が定まらないためだ。

 最大の焦点は、32ある1人区で共産党などと候補者を一本化できるかどうかだ。全体の勝敗に大きく影響するが、野党間の調整は始まってさえいない。

 労働組合の全国組織、連合は、立憲、国民民主両党と「連携」を図ると基本方針に記した。当初案には政党名が明記されていなかった。修正したのは、両党の選挙協力への期待からだろう。

 一方で、連合と「目的と基本政策が異なる政党」と連携する候補者は推薦しないという。念頭に置いているのは、共産と、自公政権に対し「是々非々」の姿勢を取る日本維新の会だ。

 昨秋の衆院選で立憲は、多くの小選挙区で共産と候補者を一本化したが、ともに議席を減らした。選挙結果を受けて、もともと共産系労組と対立してきた連合は、共闘に反対の立場を鮮明にした。

 だが、2016年と19年の参院選では立憲、国民と共産などが全ての1人区で候補者を一本化し、一定の成果を上げた。この時は連合も野党候補を支援した。

 政権選択に直結する衆院選と異なり、3年ごとに半数が改選される参院選は政権に対する「中間評価」の色合いが濃い。

 今夏の選挙は、岸田文雄首相の約9カ月間の政権運営に国民が初めて審判を下す機会となる。

 野党がバラバラで臨めば、争点がぼやけてしまう。有権者が政権への評価を示せるような協力態勢を模索すべきだ。

 与党に対抗できる野党がなければ、政治から緊張感が失われてしまう。

 にもかかわらず、泉健太代表が率いる立憲は、反目し合う共産と連合の板挟みとなり、身動きが取れない。

 象徴的だったのは国会運営の混乱だ。立憲が、国民だけでなく維新を加えた4会派の国対幹部会合の枠組みを確立しようとしたが、すぐに撤回した。外された共産が反発したからだ。

 国会で各党が政権とどう対峙(たいじ)するかは、選挙戦略と切り離せない。立憲には野党が協力できる環境を整える責任がある。

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