連載

日系人強制収容80年

毎日新聞デジタルの「日系人強制収容80年」ページです。最新のニュース、記事をまとめています。

連載一覧

日系人強制収容80年

FBIに連れて行かれた父 日系2世が語る「人種差別の根源」

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
オンラインでインタビューに応じる藤内稔さん=米西部ロサンゼルスで2022年2月5日、福永方人撮影
オンラインでインタビューに応じる藤内稔さん=米西部ロサンゼルスで2022年2月5日、福永方人撮影

 日本と米国が戦火を交えた太平洋戦争中、米国の日系人は「敵性外国人」とみなされ、約12万5000人が収容所に送られた。強制収容の根拠となった大統領令9066号にルーズベルト大統領(当時)が署名してから2月19日で80年。新型コロナウイルス禍でアジア系住民に対する差別が再燃する中、米国政府による人権侵害を受けた日系人たちは、その「傷」をどう語り継ごうとしているのか。

 時折ジョークも交えながら昔話を語る日系2世、藤内稔(とうないみのる)さん(93)の表情が、急に険しくなった。多発するアジア系住民へのヘイトクライム(憎悪犯罪)に話が及んだ時だ。

 「特定の人種をひとくくりにして全員を悪者扱いするなんてばかげている。この国は歴史から学んでいないのか」。米西部ロサンゼルス近郊の自宅で、深く腰を沈めていた椅子から身を乗り出して言った。…

この記事は有料記事です。

残り1356文字(全文1721文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る
この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集