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東日本大震災の発生からまもなく11年。新型コロナウイルス禍は災害の伝承活動にも影を落としている。記憶の風化が懸念される中、創意工夫やインターネットで活路を開き、教訓を伝え学ぼうとする人々を取材した。
「本当は対面でお話ししたかったのですが……」。東京電力福島第1原発事故を学ぶオンライン講演で、福島県富岡町の青木淑子さん(74)は苦笑いした。今年はコロナの感染拡大で、被災地に人を招くイベントはほぼ中止に。若者の助けを借り、リモートで事故の記憶を語り継いでいる。「パソコンは苦手だけど、私たちの知恵が試されていると思い頑張っています」と逆境にも前向きだ。
南海トラフ地震で津波高が最大34・4メートルと想定される高知県黒潮町。同町の県立大方高1年、金子愛那さん(16)らは1月、ビデオ会議システムを用い、宮城県の多賀城高など全国の中高生と防災をテーマに交流した。金子さんは避難訓練アプリ「逃げトレ」を紹介。訓練中に津波の動きと自分の現在地を瞬時に確認できると話すと、他校の生徒も興味津々だった。
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