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日系人強制収容80年/下 AI、永遠の語り部 体験者の証言、5世が蓄積

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会話型映像展示の撮影現場でポーズを取るコール・カワナさん(右)とローソン・イイチロウ・サカイさん=2019年8月(カワナさん提供)
会話型映像展示の撮影現場でポーズを取るコール・カワナさん(右)とローソン・イイチロウ・サカイさん=2019年8月(カワナさん提供)

 「あなたとご家族はどの収容所に行ったのですか」

 「私たちは(強制収容対象エリア外の)コロラド州に移住できたので、収容所には送られていません」

 米西部ロサンゼルスの全米日系人博物館。黒いスクリーンに浮かび上がる男性に向かって質問すると、答えが返ってくる。男性は第二次大戦中、米陸軍の日系人部隊「第442連隊」に所属していたローソン・イイチロウ・サカイさんだ。2020年に96歳で亡くなっている。

 これは「会話」を通じて日系人の戦時体験を知ってもらう展示で、21年11月に始まった。生前のサカイさんが1000以上の質問に答える様子を27台のカメラで撮影し、その映像を人工知能(AI)を使って処理して作り上げた。次は強制収容所に入れられた体験を持つ女性が加わる予定だ。

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