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ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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ウクライナ国境へ進むミサイル 避難民の姿見えぬロシア南部の今は

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避難所となったホテルでロシア当局の支給する食事を取る避難民の子供たち=ロシア南部ロストフ州で2022年2月22日、前谷宏撮影
避難所となったホテルでロシア当局の支給する食事を取る避難民の子供たち=ロシア南部ロストフ州で2022年2月22日、前谷宏撮影

 ウクライナ東部ドネツク、ルガンスク両州の一部を実効支配する親露派武装勢力は、ウクライナ軍との戦闘激化などを理由に住民に避難を呼びかけている。すでに「約10万人」がロシアに避難したと報じられているが、親露派支配地域に隣接するロシア南部ロストフ州を訪れると、避難民の姿は目立たない。代わりに目に付いたのは道路を行き交うロシア軍の車両だった。

 「ウラー、ウラー(万歳、万歳)という気持ちです。ようやく認められた」

 プーチン大統領が親露派武装勢力の支配地域の独立を承認した翌日の22日。親露派地域からロストフ州に避難してきたロシア語教師のイリーナさん(62)は避難所となった真新しいホテルで報道陣の取材に喜びを語った。

 イリーナさんは8年に及ぶウクライナ軍との紛争で多くの教え子を亡くした。「もうウクライナの一部には戻れない」と話す。一緒に避難してきた孫のウラジーミル君(9)も「砲撃の音を何度も聞いてきた。(ウクライナ軍の)進攻が始まるのが怖い」と話した。

 この日、ロストフ州の地元政府は避難民の取材を希望する国内外のメディアのために避難所のプレスツアーを開催した。避難民の多くは独立承認を喜び、ロシア当局の援助に感謝を繰り返した。ただ、その様子に違和感も覚えた。ウラジーミル君の両親は親露派地域に残り、警察で働いているという。取材に答えた他の避難民も皆、親族に警察の関係者がいると明かした。当局寄りの避難民が集まる場所を意図的に公開しているのではないか――。そんな疑念が拭えなかっ…

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【ウクライナ侵攻】

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