特集

ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

特集一覧

ウクライナ侵攻×特派員

現実から遊離した「プーチン劇場」 飛躍し続けた論理の危うさ

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
ロシア軍の攻撃を受け、煙が上がるウクライナ軍の施設=東部マリウポリ郊外で2022年2月24日、AP
ロシア軍の攻撃を受け、煙が上がるウクライナ軍の施設=東部マリウポリ郊外で2022年2月24日、AP

モスクワ支局 前谷宏

 「露、まるで戦争前夜」。ロシアの大規模軍事演習について、そんな見出しのルポを掲載したのは2021年11月半ばだった。米欧との対立が深まり、ウクライナ国境周辺への軍集結が伝えられる中、武力衝突の懸念が高まっていることを指摘した記事だが、当時はまだ「プーチン大統領も最後は理性的に判断するだろう」という思いが強かった。

 だが、プーチン氏が隣国への全面侵攻に踏み切った今、自分の見通しが間違っていたと正直に告白せざるを得ない。プーチン氏は米欧との交渉を続ける姿勢を示す一方、水面下では着々と侵攻の準備を続けてきた。ウクライナ東部の親露派支配地域で起こっているという「ウクライナ軍の破壊工作」や住民の「大量避難」など派兵の口実作りとみられる出来事が続き、ついには住民の「ジェノサイド(集団虐殺)」を防ぐことを理由に戦争に踏み切った。

 だが、芝居がかった一連の経緯を振り返ると、軍事侵攻に向けたシナリオに沿った「プーチン劇場」を見せられてきたという思いが拭えない。おそらく本人の中では、だいぶ前から決断がなされていたのだろう。ただ、そこには現実から遊離した危うさも感じる。

 プーチン氏は以前から…

この記事は有料記事です。

残り631文字(全文1134文字)

【ウクライナ侵攻】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の筆者
すべて見る

ニュース特集