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あまり知られていない観光スポットや地元で人気の食べ物を、現地で勤務する支局長が紹介。47都道府県を巡ります。

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わたしの穴場 宮崎県 「日南市・鵜戸神宮」 崖っぷちの迫力 宮崎市出身・漫画家 東村アキコさん

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海沿いに参拝道があり、すぐ下が絶壁になっている鵜戸神宮。本殿は左手奥の岩窟内にある=宮崎県日南市で6日午後3時、梅山崇撮影 拡大
海沿いに参拝道があり、すぐ下が絶壁になっている鵜戸神宮。本殿は左手奥の岩窟内にある=宮崎県日南市で6日午後3時、梅山崇撮影

 金沢の大学を卒業後、宮崎市に帰郷し、NTTに勤めながら漫画を描いていました。青島などを見ながら日南海岸をドライブするのが大好きでした。特に鵜戸(うど)神宮。崖っぷちに造られた迫力に圧倒され、「宮崎ってすごい所がある」と誇りに思います。

崖の下にある亀石。運玉を投げ、しめ縄内のくぼみに入れば願いがかなうとされる=宮崎県日南市で6日午後3時、梅山崇撮影 拡大
崖の下にある亀石。運玉を投げ、しめ縄内のくぼみに入れば願いがかなうとされる=宮崎県日南市で6日午後3時、梅山崇撮影

 正直言うと、県外に出るまでは、その価値に気付いていませんでした。油絵を学んでいた大学時代、神社仏閣を巡る古美術研修というのがあったんです。鵜戸神宮をイメージして場所を探しましたが、そんな所はありませんでした。

 鵜戸神宮は「運玉」とか「おちちあめ」とか、オリジナルな魅力にあふれています。プロになる前、一人で神宮に行って運玉に挑戦しました。5個100円で粘土製の玉をいただき、海面近くの「亀石」に投げるんですね。石のくぼみに入ると願いがかなうとされていますが、崖上から10メートルほどあり、くぼみの周りのしめ縄に入れるのも容易ではありません。なのに私は一発で命中。出版社に「フルーツこうもり」という作品で応募しているところで、願いがかなって賞をいただき、ほどなくデビューできたんです。

 神宮は高台にあり、近くまで車で行けますが、あえて海沿いの駐車場に止めます。汗をかきかき歩くと、御利益がありそう。おちちあめは、洞窟内にある安産・育児のよりどころ「おちちいわ」から滴る水を加えて作ったあめで、お土産にぴったりです。

 ここ2年は新型コロナウイルスの影響で足を運べていませんが、私の会社(東村プロダクション)のスタッフを連れて行ったことも。宮崎市中心部から南下すると、珍しいヤシがある青島の植物園もありますし、イセエビ料理の店もたまりません。シュノーケリングをすれば、魚にいっぱい出合えて楽しいこと請け合いです。

 魅力あふれる日南海岸。コロナが一段落したら、ぜひ訪れてください。【聞き手=宮崎支局長・梅山崇】

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 <メモ>

 宮崎市中心部から約40キロ、車で約50分。一帯は国指定名勝になっている。神使はウサギで、参道に足を運ぶとあちこちに像や置物などがあり、絵馬もウサギ形だ。問い合わせは鵜戸神宮社務所(0987・29・1001)。


次回は福島県です

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 ■人物略歴

東村アキコ(ひがしむら・あきこ)さん

 1975年生まれ。2007~11年に雑誌に連載した「ママはテンパリスト」(集英社)でブレーク。「海月(くらげ)姫」(講談社)で講談社漫画賞少女部門、「かくかくしかじか」(集英社)でマンガ大賞と文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。他に「東京タラレバ娘」など。14年2月から宮崎県が委嘱する「みやざき大使」を務める。

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