商店街に昆虫食自販機 「まるごとタランチュラ」食べてみると…

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魚町銀天街の一角にある昆虫食の自動販売機=北九州市小倉北区で2022年2月7日午後2時45分、宮城裕也撮影
魚町銀天街の一角にある昆虫食の自動販売機=北九州市小倉北区で2022年2月7日午後2時45分、宮城裕也撮影

 コオロギ、タガメ、タランチュラ――。海外ロケで昆虫を口にした芸人がリアクションをとるバラエティー番組は見たことがあるが、それらを身近に購入できる自動販売機の設置が広がっているらしく、私が暮らす北九州市の商店街にもお目見えした。食糧危機を救うと期待される昆虫食の味とは。「怖いもの食べたさ」に覚悟を決めて自販機のボタンを押してみた。※記事中には昆虫の写真も出てきます。【宮城裕也】

 JR小倉駅近くから続く北九州市小倉北区の中心街「魚町銀天街」。日本初のアーケード商店街として知られる通りの一角に、白い昆虫食自販機がひっそりと置かれていた。昆虫食の普及で社会問題の解決に取り組む学生ベンチャーと商店街の共同企画で設置された自販機だ。遠目から見ると飲料用のものと変わりがないが、自販機の側面にさまざまな昆虫のイラストが描かれ、独特の雰囲気を醸し出している。

 陳列されていたのは、コオロギの粉末をせんべいやかりんとうに加工した初心者が手に取りやすいものから、タガメや幼虫の姿そのままをスナックにしたものなど17商品。タガメのエキスが入った「タガメサイダー」といった飲み物まである。値段は300~2000円。割高なものもあるが、それでもいくつか「売り切れ」になっていた。

 自販機を管理する魚町商店街振興組合によると、自販機は1月25日に設置され、1月末までに約50食が売れたという。購入した商品が取り出し口にスムーズに落ちるよう各商品は重りが入ったカプセルに入っており、私が見に来た2月7日には自販機の横に返却された空のカプセルが約30個あった。その後も売れ行きは好調のようだ。恐る恐るコオロギを煮干しにしてソース味で仕上げた「二本松こおろぎ」と「タガメサイダー」、そして、姿そのものを乾燥させた「タランチュラ」を購入した。

 二本松こおろぎの袋を開封すると、長さ2~3センチのコオロギが20匹ほど出てきた。匂いはない。顔をしかめながら口にすると、少し草っぽい味がするもののエビのような香ばしい風味が口に広がった。ソースの味もほのかに感じ、思いのほか抵抗無く食べ続けることができた。タガメサイダーは最初に独特の酸味がくるが後味は洋梨の味がした。飲んだ後に胸辺りがぽっと温かくなった。

 問題は姿形そのままのタランチュラだ。…

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