特集

ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

特集一覧

ロシア、崩れた短期決戦のシナリオ 「侵略者」にウクライナ市民抵抗

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
ウクライナの首都キエフで、攻撃を受け煙りに包まれるテレビ塔=2022年3月1日、ロイター
ウクライナの首都キエフで、攻撃を受け煙りに包まれるテレビ塔=2022年3月1日、ロイター

 ロシアによるウクライナ侵攻から3日で1週間。ロシア軍は短期決戦による勝利のシナリオを描いたとみられるが、ウクライナ軍の粘り強い抵抗に遭い、苦戦を強いられている。戦闘の終結は見通せない。

国営メディアの誤報で思惑露呈

 「ロシア軍の部隊は目標の達成まで特別軍事作戦の遂行を続ける」

 ロシアのショイグ国防相は1日の国防省の会議でこう強調した。

 プーチン政権は2月24日、東部の親露派支配地域の「住民保護」を理由に侵攻を開始した。その狙いはウクライナのゼレンスキー政権の転覆と、親露派政権の樹立だとみられている。

 露軍はウクライナ軍を圧倒的に上回る戦力を誇る。作戦開始後、東南北の3方向から侵攻するとともに、ウクライナ各地の空軍基地などをミサイルで一斉攻撃。首都キエフの近郊に空挺(くうてい)部隊を派遣した。制空権を奪って一気に短期戦を成功させる計画だったとみられる。

 ロシア国営のロシア通信は2月26日朝、露軍の戦勝を前提とした論説記事を誤って公開。直後に削除されたがインターネット上に拡散した。だがウクライナ軍の激しい抵抗を受け、苦戦を強いられている。ゼレンスキー大統領はこれまでに「約6000人のロシア兵を殺害した」としている。

 露軍の低い士気も戦況に影響しているようだ。ウクライナ軍の捕虜となった露軍兵士はそろって「訓練のために派遣されたと思っていた」と話しており、実戦が目的だと部隊に伝わっていなかった可能性がある。ウクライナの市民は各地で露軍の車両の前に立ち塞がって抵抗。兵士たちは「侵略者」と非難され、ますます戦意をくじかれている。SNS(ネット交流サービス)上には、戦闘車両を放棄して徒歩で国境方面に戻ろうとする兵士らの映像なども出回っている。

 米国防総省高官は1日、露軍が燃料だけでなく食料不足にも陥っているとの認識を示した。

 プーチン政権は2月28日、ウクライナのゼレンスキー氏の呼びかけに応じて1回目の停戦協議に臨み、2回目を開催することで合意した。短期決戦の失敗に焦りを募らせている可能性はある。だが、ウクライナの降伏や政権交代を求める強硬姿勢に変わ…

この記事は有料記事です。

残り1934文字(全文2817文字)

【ウクライナ侵攻】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

ニュース特集