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東京電力福島第1原発の2号機の溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)を取り出す作業では、原子炉格納容器内の放射性物質を確実に封じ込め、周辺の環境に影響を及ぼさないことが大前提だ。事前の準備作業は昨秋に始まったが、想定外の事態も起きている。(第2回/全2回)【吉田卓矢、岡田英/科学環境部】
ロボットアームを入れる穴に障害物
準備作業が行われている場所は、格納容器にロボットアームを入れる穴のすぐ外側だ。この穴にはケーブルなどが残っているため、別の遠隔操作のロボットで取り除く必要がある。その際、穴から外へ放射性の粉じんや放射線が漏れないよう、穴を覆うような作業部屋を三つ整備することにしている。現在、一つ目の設置が終わったところだ。
放射線量は、毎時3ミリシーベルトもある。被ばくを考慮すると、1人の作業時間は1日10~15分に限られる。昼でも真っ暗で、放射性の粉じんがどこにたまっているのか、正確には分かっていない。作業員は全面マスクと防護服の上にビニール製のコートを着用。ゴム手袋は三重だ。
ここを担当する部署のチームリーダー、田村章さん(46)は、作業計画の立案などをする。新たな作業に入る前には…
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