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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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被災地に寄り添うムキムキJリーガーたち いわきFC、J3参入

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今季J3に参入する、いわきFCの選手たち=いわきFC提供
今季J3に参入する、いわきFCの選手たち=いわきFC提供

 被災地の思いを体現するクラブのモットーは「90分間止まらない、倒れない」。そして「日本のフィジカルスタンダードを変える」を旗印に、選手たちの肉体は厚い胸板、丸太のような太ももに鍛え上げられている。

 いわきFCは昨年の日本フットボールリーグ(JFL)で優勝し、念願のJ3昇格を決めた。8部リーグに相当する福島県2部リーグから、6年でJリーグへ駆け上がった。クラブの礎を築いた大倉智社長(52)は「あれよあれよという間にきたという感じ。地域に貢献する思いはJリーグに入っても変わらない。勝って理念を貫き通したい」と力を込める。

浜を照らす光に 古里をスポーツで変える

 いわきは東日本大震災の翌2012年、福島県いわき市で発足した。15年、震災復興に貢献しようとスポーツブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店ドーム(東京都)がいわき市に物流センターを整備し、クラブの運営権も取得した。経営トップとして白羽の矢が立ったのがJ1湘南ベルマーレの社長を務めていた大倉氏だった。

 「当時は『被災地を元気にします』と言っていた。だが、地元の人たちの心には刺さらなかった。会社も自分も被災者ではなく、実感が伴わなかった。『元気』とは何か? それからはスポーツの持つ力、素晴らしさを伝えようとしてきた。少しずつ伝わり、スポーツで社会価値を創造するということが受け入れられていった」

 2年前には、震災と東京電力福島第1原発事故で被災した浜通りの7町村(広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、葛尾村)もホームタウンに加わった。「浜を照らす光であれ」。ホームゲームでは、被災地の思いを込めた横断幕が掲げられる。昨年12月の最終戦にはJFLの昨シーズン最多2451人が駆けつけ、スタンドはチームカラーの赤で染まった。

 「古里を離れざるを得なかった、帰りたくても帰れない、また、もう戻らないと決めている人もいる。いろんな感情が(この地域には)ある。その中で、自分たちの町には、いわきFCというクラブが誕生した。『光』にはそれぞれの思いがあると感じている」

体力で圧倒 きっかけはラグビーW杯

 いわきの急成長を支えたのは…

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【東日本大震災】

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