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私が思う日本

東京に駐在する外国メディアの特派員らが見た日本の姿を伝えます。

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歴史ある酒蔵が映し出す日本の課題 海外市場で生き残る道は

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新橋駅ガード下の居酒屋=東京都港区で2017年10月10日午後5時56分、根岸基弘撮影
新橋駅ガード下の居酒屋=東京都港区で2017年10月10日午後5時56分、根岸基弘撮影

 東京に駐在する外国メディア特派員の目に、私たちの社会はどう映っているのだろうか。韓国、フランス、米国、バングラデシュ、シンガポールの個性豊かな記者たちがつづるコラム「私が思う日本」。第44回のテーマは、日本の酒造りの未来。成人になり初めて飲んだ酒が日本酒だったという聯合早報(シンガポール)の符祝慧・東京特派員が蔵元を取材し、課題を乗り越える方法を探った。

 日本人は宴会好きだ。江戸時代には独特の居酒屋文化を生んだ。現代の日本では、酔った人が地面や電車の車内で転がる様子がツイッターに投稿される。やがて私は、日本人が酒を飲まないと本音を口にできないと分かった。酒文化がなければ、現代の日本人が抱える仕事のストレスは発散できないだろう。

 日本酒と郷土愛も分かちがたい関係にある。日本酒の産地として知られる京都市は2013年に「日本酒普及条例」(清酒の普及の促進に関する条例)を制定(https://w…

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