12年ぶりに日本に再参入 韓国・現代自動車をあなどれない理由

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現代自動車が日本国内で発売するEV「アイオニック5」(左)と、FCV「ネッソ」=東京都千代田区で2022年2月8日午前11時16分、杉山雄飛撮影
現代自動車が日本国内で発売するEV「アイオニック5」(左)と、FCV「ネッソ」=東京都千代田区で2022年2月8日午前11時16分、杉山雄飛撮影

 韓国最大の自動車メーカー、現代(ヒョンデ)自動車が日本市場に再び戻ってきた。約20年前の参入では韓流ブームの追い風の中で撤退に追い込まれたにもかかわらず、なぜ再挑戦するのか。背景には日本での電気自動車(EV)ビジネスを巡る海外メーカーの思惑が見え隠れする。

再参入は「おわび」から

 「お客様にはご迷惑をかけた。日本市場からの撤退は大きな痛みを伴うものだった。12年間、その痛みに向き合ってきた」

 2月8日、現代自が日本への再参入を発表した東京都内での記者会見。張在勲最高経営責任者(CEO)によるビデオメッセージは異例のおわびから始まった。

 現代自は系列の起亜(キア)自動車を含めて世界5位の販売台数(2020年)を誇るが、日本市場では苦い過去を持つ。01年に参入した当時、日本はサッカー・ワールドカップ日韓大会(02年)や人気ドラマ「冬のソナタ」に端を発した第1次韓流ブームなどで、韓国への友好ムードがわき上がっていた。現代自は、韓国の国民車とも言われるセダン「ソナタ」の日本向けテレビCMに、「冬のソナタ」に主演し「ヨン様」の愛称で親しまれた俳優ぺ・ヨンジュンさんを起用して注目を集めた。

 だが、日本車との差別化やブランド確立に苦戦し、販売は低迷。9年間の販売台数は約1万5000台にとどまり、09年12月に撤退に追い込まれた。今では日本国内に600台しか残っていない。

若者がターゲット

 痛恨の経験から12年ぶりの再参入で、現代自が7月から日本市場に投入するのは…

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