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ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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勤勉・威厳・多才… 恩師らが見たゼレンスキー大統領の素顔

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ウクライナのゼレンスキー大統領=ウクライナの首都キエフで2022年3月10日、ウクライナ大統領府提供の映像から・AP
ウクライナのゼレンスキー大統領=ウクライナの首都キエフで2022年3月10日、ウクライナ大統領府提供の映像から・AP

 ロシアの侵攻を受けるウクライナでゼレンスキー大統領(44)が強い指導力を発揮し、国家存亡の危機の中で国民を結束させている。元コメディアンという経歴が強調されがちだが、地元の恩師らが語る若き日のエピソードからは、違った素顔が見えてくる。

10代からコメディアンとして活動

 ゼレンスキー氏はウクライナ南東部にある工業都市クリボイログの出身。ロシア語を話すユダヤ系家庭で育った。コメディアンとしての活動は10代だった1990年代半ばにさかのぼる。学校の友人らとコメディーユニット「クバルタル95」を結成した。地元のキエフ国立経済大に進学した後も活動を続け、旧ソ連圏内でも知られる人気ユニットになった。

 記者はモスクワ特派員時代の2019年、若き日のゼレンスキー氏を知る人たちを現地で取材した。ゼレンスキー氏は「ワロージャ」の愛称で親しまれていた。ゼレンスキー氏が通った地元の中等教育機関のアラ・シピルコ校長は、高い演技や話術の能力にとどまらず、学校の成績が優れ、統率力も持っていたと話した。「ワロージャは舞台に立てば大胆で、分かりやすく話し、聴衆を納得させることができた。威厳があるから他の生徒に影響を与えていた」。巧みな対話の能力やリーダーシップを10代のころからのぞかせていたようだ。

テレビドラマで人気 政治経験なく政界に

 ゼレンスキー氏は俳優としても活躍し、テレビドラマ「人民のしもべ」では、腐敗政治家にうんざりした高校教師がひょんなことから大統領になるという役を演じた。ドラマを地でいくように、ドラマのタイトルと同じ名の政党を結成し、政界に進出。政治経験は皆無だったが、知名度の高さもあり、19年の大統領選でポロシェンコ前大統領に圧勝した。既存政治家への不信感や汚職撲滅への期待感などが背景にあった。一方で、当選後のゼレンスキー氏については「政治信条がないポピュリストだ」との批判も絶えなかった。

 だが…

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【ウクライナ侵攻】

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