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北京パラリンピック2022

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北京五輪・パラ、揺らいだ“政治的中立” 「存亡の危機」指摘も

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ウクライナ選手団の旗手を務めるビタリー・ルキアネンコ(右)=北京・国家体育場で2022年3月13日、宮間俊樹撮影
ウクライナ選手団の旗手を務めるビタリー・ルキアネンコ(右)=北京・国家体育場で2022年3月13日、宮間俊樹撮影

 北京冬季パラリンピックの閉会式が13日夜、国家体育場(通称「鳥の巣」)で行われ、北京オリンピック・パラリンピックの全日程が終了した。五輪開幕前から中国の人権問題に注目が集まり、パラリンピック開幕前にはロシアがウクライナに侵攻。戦時下で迎える異例の「平和の祭典」となった。

「政治とスポーツ、分離は不可能」

 国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドルー・パーソンズ会長が12日の記者会見で思わず口にした「本音」が、今大会の実態を象徴していた。「政治とスポーツが混在するのは好ましくないが、限界はある。今の特殊な状況で分離は不可能だ」。北京での五輪、パラリンピックは前例がないほど、政治との密接な関係に苦悩した。

 パラリンピック開幕直前には、ウクライナに侵攻したロシアと、ロシアに協力したベラルーシに対し、IPCはいったん参加を容認した。ところが、相当数の選手団にボイコットの動きが出た。「その背後でそれぞれの政府が動いていた」とパーソンズ氏は言及している。結局、IPCは一転して除外の判断を下した。

 ロシアは前回、国ぐるみのドーピング問題への制裁で中立選手として出場したが、国・地域別メダルランキングでは2位に換算される強豪国だ。大会として競技水準の低下は免れず、選手たちには戸惑いもあった。ノルディックスキー距離の新田佳浩選手(41)=日立ソリューションズ=は「(仮に勝っても)真のチャンピオンではない」と打ち明け、除外されるまで現地で練習を続けたロシア選手は「政治とスポーツは別物。やるべきことをやるだけ」と話した。

 一方で、ウクライナ・パラリンピック委員会はロシアの侵攻に抗議する集会を選手村で開いた。大会中の政治的なメッセージの発信は異例だった。

 IPCや国際オリンピック委員会(IOC)はなぜ、国際政治に配慮せざるを得なかったのか。ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議した西側諸国が1980年モスクワ五輪をボイコットした苦い経験もあり、「政治的中立」を掲げてきた。冷戦や戦時下で国際政治の渦に巻き込まれずに大会を継続していく…

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