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いま、韓国ドラマが熱い。「愛の不時着」「梨泰院(イテウォン)クラス」「イカゲーム」などが世界各国で人気になっている。日本を考えると、世界的なヒットとなるドラマなんてほとんど聞いたことがない。ソウル在住のライター、Misaさんに人気の秘密を聞いた。【屋代尚則/学芸部】
多面的なストーリー展開
――2020年、「愛の不時着」「梨泰院クラス」が配信され、日本で人気となりました。魅力はどこにあるのでしょうか。
◆両作とも幅広い層が共感するポイントがたくさんあるところでしょう。
「愛の不時着」は、北朝鮮の兵士と韓国の財閥の女性の「禁断」ともいえる恋模様を軸に描いています。ですがそれだけではなく、女性が予期せぬトラブルから北朝鮮の地に降り立ち、現地住民と温かい交流をするといったヒューマンドラマの要素や、北朝鮮の暮らしの様子などを盛り込んでいます。要するに、ラブストーリーが好きな人も、そうでない人も、多面的な楽しみ方ができました。
「梨泰院クラス」は、主人公の成功物語であると同時に、宿敵への復讐(ふくしゅう)劇や友情、恋愛といったテーマを織り込んでいます。それに、昔の韓ドラに比べ、主役だけでなく脇役たちのキャラクターが魅力的に映りました。
――韓国の人口は5000万人台です。経済的な市場としては小さいため、広い海外での支持獲得を念頭に置くという話を聞きます。ドラマはどうなのですか。
◆確かにそのような一面はありますが、日本でそう言及され始めたのは、「愛の不時着」「梨泰院クラス」がヒットした頃からだと思います。しかし、この2作は「国内向け」に作られたドラマなんです。私がインタビューしてきた制作者は、…
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