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志摩半島の沿岸で海藻が消滅する「磯焼け」の進行状況が、三重大大学院水産実験所などでつくる県藻場研究会の調査で判明した。「海のゆりかご」と呼ばれ生き物を育む藻場は、志摩市から南伊勢町の太平洋岸で消滅し、同市大王町の大王崎から同市阿児町の安乗崎にかけての沿岸で減少、安乗崎から鳥羽市沿岸の伊勢湾口は現存していた。アワビ漁に出られなくなった海女の中には休業や廃業する人が出ており、関係者は「これまでの漁業が成り立ちにくくなっている。新しい漁業の模索が必要」と指摘する。【林一茂】
研究会は、磯焼けの拡大に伴う藻場の正確な状態を把握するため2021年5月、同水産実験所や県水産研究所、鳥羽市水産研究所、志摩・鳥羽の両市などが参加し発足した。調査地点は志摩市大王町波切▽同市阿児町安乗▽鳥羽市国崎町▽同市の離島・菅島――の4カ所の藻場で、担当職員が1~3カ月ごとに現場海域に潜るなどして記録した。
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