暖房消え、飲み物なく、トイレ流せず 脱線新幹線から脱出の乗客

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 今回の地震の影響で、東北新幹線の東京発仙台行き「やまびこ223号」が16日夜、福島―白石蔵王間で脱線した。「やまびこ」は白石蔵王駅の約2キロ手前で停車。乗客らは17日午前3時半過ぎから降車し、線路上を徒歩で移動したうえ、高架の作業用スロープを使って線路外に出た。

 「やまびこ」の乗客ら78人にけがはなかったが、約4時間にわたり車内に取り残された。5号車に乗車していた仙台市に住む会社役員、駿河克亘(かつのぶ)さん(47)は「新幹線が宙に浮いた。死ぬかと思った」と語り、脱線時の衝撃を振り返った。

 駿河さんによると、午後11時半過ぎに携帯電話の緊急地震速報のアラームが鳴った直後、車両は急停車した。ガタガタと揺れながら減速していく車両。突然、下から突き上げるような大きな揺れを感じた。座席の駿河さんの体が浮き、横に飛ばされた。荷物棚からはスーツケースが落ちていたが、混乱の中で落下に気付かなかった。

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