キャッシュレス時代になぜ 増える現金の落とし物 その背景とは

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博多署の拾得物保管庫には、管内の鉄道会社や商業施設などから届け出られた落とし物などが保管されている。=福岡市博多区で2021年12月16日、徳野仁子撮影
博多署の拾得物保管庫には、管内の鉄道会社や商業施設などから届け出られた落とし物などが保管されている。=福岡市博多区で2021年12月16日、徳野仁子撮影

 全国の警察に拾得物として届けられる現金が増加する傾向にある。社会ではキャッシュレス化が進むのに、なぜ現金の落とし物が増えているのか。取材を進めると、1人暮らしの高齢者の増加がその一因になっている可能性があることが見えてきた。

 警察庁によると、2010年に全国の警察に届けられた現金の拾得物は141億円だった。それが東日本大震災があった11年は189億円と急増した。津波で金庫などが流されたため一時的に増えたとみられる。

 12年は156億円と減少したものの、その後は増加傾向が続き、19年に過去最多の197億円となった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛期間が長かった20年も177億円となり、10年前を36億円上回っている。

 近年はクレジットカードや電子マネーの普及でキャッシュレス決済が広がっている。…

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