那須雪崩5年 命奪った「人災」忘れない 遺族望んだ一文、慰霊碑に

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奥公輝さんの遺影に手を合わせる父奥勝さん=栃木県さくら市で2022年3月8日、竹田直人撮影
奥公輝さんの遺影に手を合わせる父奥勝さん=栃木県さくら市で2022年3月8日、竹田直人撮影

 栃木県那須町の茶臼岳で2017年3月、登山講習会に参加していた県立大田原高校の生徒ら8人が死亡した雪崩事故は27日、発生から5年を迎える。追悼式はこれまで現場近くで開かれてきたが、今年は26日に初めて同校で開催される。校内に完成した慰霊碑には、遺族が要望した一文が刻まれる。「忘れない」と。

 「息子がいないことに気持ちが際限なく落ち続ける日々だった。5年目でやっと少し前に進めたかな」。大田原高校1年だった長男の奥公輝(まさき)さん(当時16歳)を亡くした父勝さん(50)=同県さくら市=は、ほほえむ息子の遺影を見つめた。

 おとなしい性格だと思っていた公輝さんが入学後、山岳部に加え、特に練習が厳しいと言われていた応援団に入った時は意外だった。理由が分かったのは、公輝さんを失ってから。弔問に訪れた応援団の先輩が「『自分を変えたい』と言っていましたよ」と教えてくれた。たしかに、帰宅後も演舞の練習に打ちこむ姿を見て、少したくましくなったと感じていた。

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