ウクライナ侵攻

プーチン氏、一方的な歴史観 昨年7月の論文を読み解く

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18日、モスクワの競技場で演説するウラジーミル・プーチン大統領と「ロシアのために」と書かれた横断幕=ロイター共同
18日、モスクワの競技場で演説するウラジーミル・プーチン大統領と「ロシアのために」と書かれた横断幕=ロイター共同

 ロシア軍がウクライナに侵攻してから24日で1カ月。隣国への派兵を命じたロシアのプーチン大統領は2021年7月に発表した論文「ロシア人とウクライナ人の歴史的一体性について」で、ウクライナについて一方的ともいえる歴史観を披歴していた。長大な論文からは軍事侵攻への“布石”が読み解ける。【田中洋之】

 プーチン氏の論文はロシア大統領府のホームページにロシア語とウクライナ語、英語で公開された。ロシア語版の単語数は約5400にのぼる。冒頭で「ロシア人とウクライナ人は一つの民族」という自らの「確信」を説明するのが目的としているが、歴史の記述を通してウクライナの国家や主権を否定するような内容になっている。

 プーチン氏は9世紀に今のウクライナの首都キエフを中心に成立したキエフ公国(キエフ・ルーシ)をめぐり、「国家としての伝統を受け継いだのはモスクワだ」と主張する。モンゴルの襲来でキエフ公国が滅んだあと、17世紀にコサック指導者のフメリニツキーが樹立した「ヘトマン国家」についても、1654年にロシア・ツァーリ国(ロシア帝国の前身)との間で結ばれたペレヤスラフ協定でロシアが「庇護(ひご)下に置いた」とす…

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