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現実と芝居がクロスオーバーすることは少なくない。が、この日の感覚は鮮烈だった。ロシア軍によるウクライナ侵攻が続く中、原発への攻撃が世界を震撼(しんかん)させた日に見た、烏丸ストロークロック×五色劇場「新平和」(3~6日、こまばアゴラ劇場、柳沼昭徳作・演出)だ。ヒロシマ、ナガサキの記憶はかき消されていくのか。「平和」という言葉が空疎に響く。
初演は2019年。広島の演劇人たちによる「原爆を今、演劇にする」取り組みで、被爆体験者らとの1年間の交流を通して、生の声から創作されたという。主人公は原爆で家族を亡くしたチエ子。16年夏の平和記念公園を基点に、記憶の地層を“語り部”として掘り起こしていく。
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