- ツイート
- みんなのツイートを見る
- シェア
- ブックマーク
- 保存
- メール
- リンク
- 印刷

(幻戯書房・3080円)
芝居を見た体験通して舞台再現
斬新かつ明晰(めいせき)な評論である。
唐十郎は一九八八年に長い間拠点としていた状況劇場を解散、若い俳優たちと唐組を結成。そこでの戯曲がこの本の対象である。
しかしその世界は複雑怪奇、一筋縄ではいかない詩的な構造を持っているが、それを著者は実にあざやかに明快にした。
まず第一に著者は、「唐十郎のせりふ」――言葉の変化を検討する。第二に言葉の変化は、その言葉を使う人間の変化に及ぶから、当然その人間の解析になる。
この記事は有料記事です。
残り1107文字(全文1341文字)