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ウクライナ侵攻

ロシア軍がウクライナに侵攻。米欧や日本は対露制裁を決めるなど対立が先鋭化しています。

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「顔合成」の再識別排除カギ 露の弾圧からLGBTQを守る/下

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ボランティアが提供した顔画像(右)と、その画像が作中で弾圧の被害者の顔に差し替えられた様子=MakeGood Films提供
ボランティアが提供した顔画像(右)と、その画像が作中で弾圧の被害者の顔に差し替えられた様子=MakeGood Films提供

 ロシア連邦南西部のチェチェン共和国で、LGBTQなど性的少数派の抑圧の実情を伝えるドキュメンタリー映画「チェチェンへようこそ――ゲイの粛清」(ウェブサイト)。前編では、出演者を保護するためにディープフェイクと呼ばれる顔映像合成技術を「善用」した狙いをデイビッド・フランス監督(62)に聞いた。後編では、当事者や専門家の見解とともに、ロシアのウクライナ侵攻が性的少数者に及ぼす影響について考えたい。【和田浩明/デジタル報道センター】

匿名性の担保や意図の説明が必要

 「迫害被害者を守りながら現地の状況を伝えており、衝撃を受けるとともに、テクノロジーの非常に効果的な活用法だと思う」

 LGBTQの関連情報発信などを行う一般社団法人fairの松岡宗嗣・代表理事は、映画で顔合成映像を使ったことをこう評価した。松岡さんは自らゲイであることを公表している。

 出演者の顔画像は別人のものにすり替えているが、これは世界のLGBTQの活動家が「寄付」したものだ。「性的少数者の支援に海外の活動家が協力している点も、グローバルな連帯という意味から好ましいと感じました」と話した。

 専門家はどう見ているのか。

 フェイク素材の検知やメディアの信頼性確保に詳しい、国立情報学研究所シンセティックメディア国際研究センター長の越前功教授は「身元保護が目的で顔合成技術を使う場合は、再識別が行えないような処理をすることが重要だ」と…

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【ウクライナ侵攻】

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