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2022年の私立・国立中の受験者数が首都圏で過去最多に。少子化が進む中、受験熱は地方にも広がっています。

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中学受験でレゴ? 「思考力型」急増の裏に公立中高一貫校の人気

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ブロックを使った「ものづくり思考力入試」に臨む受験生=東京都北区の聖学院中学校で2021年2月1日(聖学院中提供)
ブロックを使った「ものづくり思考力入試」に臨む受験生=東京都北区の聖学院中学校で2021年2月1日(聖学院中提供)

 私立中学校の入試で、子どもの考える力を問う「思考力型」や「適性検査型」の試験を取り入れる学校が増えている。首都圏の私立中では、半数にあたる150校に上り、ブロックの組み立てを課すユニークな学校も。この7年間で3倍にまで導入校が増えたのはなぜか? 実はその一因には、近年、人気を集めて難関化している公立中高一貫校の存在がある。【内橋寿明/東京社会部】

ポイントは「論理的であるかどうか」

 <あなたが考える最高の食事をレゴで表現し、その作品をもとに、最高の食事を説明してください>

 聖学院中(東京都北区)の「ものづくり思考力入試」で2月、受験生約35人がこんな問題に挑んだ。創立120年近い中高一貫のミッション系男子校だ。棋士の渡辺明さん、フォークシンガーの小室等さんら、文化や芸能の世界で活躍する卒業生も多い。

 受験生たちは、体育館にずらりと並んだ長机に向かい、赤や青などのブロックを組み立て、込めた思いを作文にまとめる。「栄養バランスの取れた食事」や「一家だんらんでの食事」を表現した答案が多かったという。

 制限時間80分で五つの設問を終えると、4人1組に分かれ、他の3人に作品を説明し質問を受ける。その後は再び解答用紙に向かい、意見を聞いて気づいたことを書き込んだ。

 「採点で比重…

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