コロナ禍でフォト婚急増 撮影料を町が「便乗値上げ」で波紋 白浜

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和歌山県白浜町の白良浜で撮影されたフォトウエディングの写真=南紀白浜マリオットホテル提供
和歌山県白浜町の白良浜で撮影されたフォトウエディングの写真=南紀白浜マリオットホテル提供

 結婚式や披露宴の代わりに写真で門出を祝う「フォトウエディング」が、新型コロナウイルス禍で注目されている。そんな中、太平洋を望む撮影スポットとして人気を集める和歌山県白浜町が、撮影者から徴収する公園使用料を2022年4月から一気に倍額とし、波紋を呼んでいる。事実上、急増するブライダル撮影を“狙い撃ち”にする内容で、ブライダル関係者は「便乗値上げだ」と不満が収まらない。

コロナ禍で披露宴減、活路見いだすも

 「コロナ禍で苦しい中、皆で盛り上げようとしているのに……。別途負担を求めざるを得ない」。白浜町にある「南紀白浜マリオットホテル」の担当者はため息をついた。

 フォトウエディングは近年、結婚観の変化、若者の収入減などを背景に浸透。さらにコロナ禍で多人数の飲食を伴う挙式が避けられ、「せめて写真で晴れの姿を」と需要も高まっている。

 同ホテルでもコロナ禍が拡大した20年春からフォトウエディングの提案を開始。披露宴がコロナ禍前より半減する中、21年度のフォトウエディングの件数は前年度の4倍以上となった。野外や室内で演出を施してプロカメラマンが撮影しており、担当者は「新郎新婦の家族旅行と併せて『リゾートウエディング』をPRしている」と言う。

 活路を見いだしたところに降って湧いたのが、公園使用料の改定だった。

 古くからリゾート地として知られる白浜町は、地名通りの白い砂浜と青い太平洋のコントラストが美しい白良浜(白浜海岸公園)、大海原をバックに岩盤が広がる雄大な千畳敷(南湯崎公園)があり、関西圏からもアクセスが良い。こ…

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