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暮らし移して

 東日本大震災は3月で発生から11年。福島県では今も立ち入り規制された地域が残り、東京電力福島第1原発事故の影響は今なお影を落とす。生活環境の回復が道半ばの中、故郷を慕って帰還する住民や新たな挑戦のため移住してくる若者の姿を追った。

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東日本大震災11年/中 故郷でレストラン 夢かなえるならここで 「までい」の心を胸に /福島

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レストランに改装中のビル1階で笑顔を見せる吉川晃さん(左)と妻の未来さん=福島県南相馬市で1月
レストランに改装中のビル1階で笑顔を見せる吉川晃さん(左)と妻の未来さん=福島県南相馬市で1月

 南相馬市の住宅街にあるビル1階で1月下旬、レストランに改装する室内に壁板を取り付けるビス打ちの音が響いていた。吉川未来さん(26)は日に日に完成に近づく様子に「すごい」と目を輝かせ、傍らでは夫の晃さん(27)がスピーカーを設置する場所に思いを巡らせていた。2人は夢をかなえるため埼玉県から移り住んだ。

 2011年3月に東日本大震災が発生したとき、南相馬市に隣接する浪江町で暮らしていた未来さんは、中学校の卒業式を終えて1人で自宅にいた。強い揺れではりが割れて砂のようなものがぱらぱらと降り注ぎ、慌てて外へ飛び出して植木にしがみついて耐えた。

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