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ウクライナ侵攻

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から1年。長期化する戦闘、大きく変化した国際社会の行方は……。

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ロシア、高まるデフォルト危機 国債ドル払い禁止で異例の事態に

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両替所の前を通り過ぎる2人の女性。ロシア債がデフォルトになれば、ルーブルも大きな影響を受けかねない=モスクワで4月1日、AP
両替所の前を通り過ぎる2人の女性。ロシア債がデフォルトになれば、ルーブルも大きな影響を受けかねない=モスクワで4月1日、AP

 ウクライナ侵攻を巡り米財務省が4日に表明したロシア国債の支払いに関する制裁を受け、ロシアがデフォルト(債務不履行)に陥る可能性が一段と高まった。財政破綻ではなく、経済制裁で支払いが技術的にできずにデフォルトに追い込まれれば、極めて異例の事態となる。

支払い能力あるが技術的に決済できず

 国債のデフォルトは過去にもあった。財政運営に失敗したアルゼンチンやギリシャがデフォルトしたほか、ロシア債も1998年、通貨ルーブルの急落をきっかけにデフォルトに陥った。ただ、今回は従来の事例とは仕組みが異なる。

 ロシアは現在、ウクライナ侵攻に対する欧米日の経済制裁により、国際決済網からの排除や、ロシア中央銀行が海外に持つ資産の凍結など「支払い能力はあっても技術的に決済ができない」状態に追い込まれつつある。

 4月4日に期限を迎えたドル建てのロシア国債の償還や利払い規模は、約21億ドル(約2600億円)。ウクライナ侵攻後の支払い規模としては最大で、…

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【ウクライナ侵攻】

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