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核兵器の使用や製造などを全面的に禁止する核兵器禁止条約の第1回締約国会議を6月に控え、参加国の大使たちになりきって学生が議論する「模擬締約国会議」が3月20日、オンライン上で開かれた。約1カ月前からの事前学習は、ロシアによるウクライナ侵攻が始まった時期と重なった。「核によるどう喝」とも取れる大国の振る舞いを目の当たりにし、核の脅威が「過去の歴史」ではなく、「身近に迫るもの」と感じられる状況の中、戸惑い揺れる学生らの姿を追った。
侵攻のさなかに
3月4日夜。東京・水道橋の貸会議室に、模擬締約国会議の議長国オーストリア役や企画・運営を担う大学生4人が集まった。この日、ウクライナ南東部にある欧州最大級の原子力発電所が攻撃されたニュースが報じられたばかり。どこか硬い表情のまま、打ち合わせが始まった。
「今回の侵攻でぐっと核の脅威が高まっている。模擬会議はどこに軸足を置くか考えたい」。慶応大4年の高橋悠太さん(21)が切り出した。
模擬会議では、参加者は「大使」として議論に参加するため、担当する国について情報収集し、実際の国際情勢も考慮して発言する。高校生から大学院生まで全国各地の約40人が募集に応じ、オンラインで初顔合わせをしたのが2月20日。軍事侵攻はその4日後に始まった。思いがけず、核や原発を巡って情勢が緊迫化し、模擬会議の準備とはいえ学生らの間にも緊張感が漂っていた…
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