ワクチン接種で盲導犬同伴拒否 視覚障害者困惑 支援団体調査

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待合室で待機の様子を実演する盲導犬のPR犬=茨城県内の医療機関で2019年9月2日(日本盲導犬協会提供)
待合室で待機の様子を実演する盲導犬のPR犬=茨城県内の医療機関で2019年9月2日(日本盲導犬協会提供)

 ワクチン接種に盲導犬は同伴できません――。長引く新型コロナウイルス禍は盲導犬と行動を共にする視覚障害者にも影響を及ぼしている。日本盲導犬協会の調査(2021年度)では、「衛生上の理由」など誤った認識から、医療機関に同伴での受け入れを拒否される事例が目立った。感染対策で周囲に気兼ねし、孤立感を深めている盲導犬ユーザーも多い。当事者の声から、周りの人ができることも見えてきた。

「衛生上の理由」で認めらず

 21年6月、青森県に住む盲導犬ユーザーの梅沢愛子さん(67)は、4歳の雄のゴールデンレトリバー「アルタ」と共に新型コロナワクチンの接種会場となっているコミュニティーセンターに向かっていた。前日には自治体の担当課に立ち寄ってアルタ同伴での接種について相談。担当者からは「会場の医師にも連絡しておく」と回答をもらい、何の不安もなかった。

 ところが、受け付けを済ませて待機スペースで順番を待っていると、会場の担当者から「盲導犬は接種スペースまで入れません」と意外な説明を受けた。事前に連絡していたことを伝えたが、同伴は認められず、担当者に手を引かれて接種を受けた。梅沢さんは「これまで病院や飲食店で同伴を拒否されたことはなかったのに」と振り返る。コロナ禍で衛生意識が高まり、変化が起きたようだ。

 後日、日本盲導犬協会が自治体に問い合わせたところ、会場の医師が「衛生上の理由」で盲導犬を待機させるよう指示していたことなどがわかった。

補助犬法で義務づけ

 今年5月に成立から20年を迎える身体障害者補助犬法は、公共施設や飲食店で盲導犬など補助犬を受け入れるよう義務づけており、医療機関も対象だ。…

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