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森と海からの手紙

人の暮らしが自然と乖離していく時代。森と川と海から聞こえてくるささやきを萩尾信也客員編集委員がつづります。

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森と海からの手紙

信州の森に刻まれた C・W・ニコルさんの思い

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根開けでドーナツ状の地べたが顔を出した=長野県信濃町のアファンの森で2022年3月29日、萩尾信也撮影
根開けでドーナツ状の地べたが顔を出した=長野県信濃町のアファンの森で2022年3月29日、萩尾信也撮影

 近年まれにみる豪雪で1メートルほどの積雪が残る3月末の長野県信濃町。信越県境の山裾にある「アファンの森」では、木々の周りから雪が解けて地表が顔を出す「根開け」が始まり、シジュウカラたちのさえずりが春の訪れを告げていた。

 英国ウェールズ生まれの探検家で作家のC・W・ニコルさん(享年79)の遺灰は、コナラの木の下の石碑の中に納められていた。

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