夢洲の環境保全を 万博会場 自然団体相次ぎ要望 /大阪

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 2025年大阪・関西万博が開かれる大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)について、環境保全の団体などから環境破壊を懸念する声が相次いでいる。3月11、16日には計5団体が、府や大阪市、万博を運営する日本国際博覧会協会に生物多様性や環境の保全を求める要望書を提出した。【菅沼舞】

 日本自然保護協会と世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)、日本野鳥の会が3月16日付で連名で出した要望書では、▽土地造成は、水鳥が生息できるように湿地と干潟を形成する計画に変更する▽未利用地に海鳥・コアジサシの繁殖地を整備する▽万博開催後も自然観察の場として活用し、ラムサール条約湿地の登録を目指す――などを求めた。

 市は2月9日に環境影響評価(アセスメント)準備書についての「市長意見」を発表。「専門家などの意見を聴取しながら、工事着手までに鳥類の生息・生育環境に配慮した整備内容やスケジュールのロードマップを作成し、湿地や草地、砂れき地などの多様な環境を保全・創出する」とした。日本野鳥の会や大阪自然環境保全協会はこれを受け、野鳥の生息環境保全や具体的な計画の提示などを求める要望書を松井一郎市長宛てに提出した。

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