映画プロデューサーに聞く劇場版「名探偵コナン」の製作秘話
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人気アニメの劇場版「名探偵コナン ハロウィンの花嫁」が4月15日に全国公開された。1997年の第1作の公開から四半世紀。節目の25作目となる本作品は、度々、恋愛模様が描かれてきた警視庁の高木渉、佐藤美和子両刑事のウエディングシーンから始まる。小学館の近藤秀峰さん(44)らプロデューサー3人に話を聞いてみると、原作者の強い思いを受け、構想を大きく切り替えた経緯があった。そんな製作秘話を聞いた。【後藤豪】
劇場版のプロデューサーとして名を連ねる、近藤さんと、読売テレビの汐口武史さん(38)、トムス・エンタテインメントの寺島清晃さん(44)の3人にインタビューした。映画プロデューサーは企画から、スタッフを決めたり、製作費を集めたり、宣伝をしたりと作品に関する総合的な責任を担う。まずは3人を紹介したい。
近藤さんは、漫画「名探偵コナン」を連載する週刊誌「週刊少年サンデー」を出版する小学館の社員。原作者の青山剛昌(ごうしょう)さんやサンデーの担当者をつなぐ役割を担い、製作予算についての取りまとめを行った。汐口さんはテレビアニメ「名探偵コナン」(読売テレビ・日本テレビ系毎週土曜午後6時~)のプロデューサーでもあり、劇場版でもその役割を担った。寺島さんは主に製作現場で、アニメーション映像を担当した。3人のプロデューサーに企画から映画公開まで数年にわたる道のりを聞いた。(敬称略)
先を見据え、5年後の「30作品目」まで相談中
――今回の第25作「ハロウィンの花嫁」の構想はいつごろからあったのでしょうか。
◆近藤 25作目のストーリーの軸となる、コナンらレギュラーメンバー以外のキャラクターは22作目(2018年)ぐらいのときにはだいたい決まっていたと思います。僕は20作目(16年)から担当プロデューサーをしていますが、それ以前は毎年考えて作るスタイルでした。しかし、それでは「名探偵コナン」という作品全体を描いていくのに少しやりにくい部分がありました。先々の展開を見据えておくと、大きな企業とのタイアップなど大局観をもって取り組みやすくなります。原作者の青山先生に協力していただき、現時点で「30作品目」までのキャラクターについて相談している状況です。
軸となる人物は当初、人気急上昇中のあのキャラクター
――今作品で、プロデューサーが描いていた構想が企画段階から変わった部分はありますか。
…
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