特集

沖縄復帰50年

2022年5月15日、沖縄は本土に復帰して50年を迎えました。何が変わり、何が変わっていないのか。沖縄の歩みと「今」を伝えます。

特集一覧

基地の街に並んだ日の丸 あれから半世紀「沖縄の真の復帰まだ」

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
東京オリンピックの聖火ランナーを日の丸の小旗で迎える人々。沖縄本島南部とみられる=1964年9月8日(沖縄県公文書館所蔵)
東京オリンピックの聖火ランナーを日の丸の小旗で迎える人々。沖縄本島南部とみられる=1964年9月8日(沖縄県公文書館所蔵)

 その数日間は戦後の沖縄で日の丸が最も盛んに振られた日々だったのかもしれない。1964年9月、日本本土に先駆けて沖縄に到着した東京オリンピックの聖火は、日の丸の小旗で熱烈に迎えられた。そこは当時、米国が統治する島だったのに、だ。

 大学2年生だった岸本義弘さん(77)=名護市=は沖縄本島中部のコザ市(現・沖縄市)のセンター通りで聖火を引き継いだ。沿道に詰めかけた観衆から拍手と「頑張れー」の声援が湧いた。米軍嘉手納基地のゲートに近く、米兵相手の飲食店が建ち並ぶコザ。そんな基地の街にも日の丸が等間隔で並び、小学生たちも竹ざおに日の丸の旗を付けて振った。「興奮して気持ちが高ぶった。スピードを上げすぎ、後ろの伴走者が付いてこられなかった」

この記事は有料記事です。

残り744文字(全文1062文字)

【沖縄復帰50年】

時系列で見る

関連記事

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集