福知山線脱線事故 負傷者ら安全願い 「祈りの杜」に写経186巻

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犠牲者を追悼するための写経を見るJR福知山線脱線事故で重傷を負った増田和代さん(左)と僧侶で落語家の露の団姫さん=兵庫県尼崎市で2022年4月19日午前10時13分、大西岳彦撮影
犠牲者を追悼するための写経を見るJR福知山線脱線事故で重傷を負った増田和代さん(左)と僧侶で落語家の露の団姫さん=兵庫県尼崎市で2022年4月19日午前10時13分、大西岳彦撮影

 2005年4月のJR福知山線脱線事故で、大けがをしたペットサロン経営、増田和代さん(52)=兵庫県伊丹市=らが犠牲者の慰霊や交通安全への祈りを込め、写経に取り組んでいる。インターネットを通じて全国に協力を呼び掛け、集まった186巻を19日、事故現場の慰霊施設「祈りの杜(もり)」(同県尼崎市)にささげた。

 事故は05年4月25日に発生。急カーブで快速電車が脱線して乗客106人と運転士が死亡し、562人が重軽傷を負った。3両目に乗車していた増田さんは「どれだけ人が降ってくるのか、と思うぐらい多くの人の下敷きになった。手足が1ミリも動かせず、隙間(すきま)からかろうじて息をした」と振り返る。腰骨を圧迫骨折するなどの重傷で、歩行には今もつえが必要な時がある。

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