トンガ海底火山噴火 日本で起きた潮位上昇の「正体」は

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トンガ海底火山の噴火で、漁船が転覆するなどの被害が出た=高知県室戸市で2022年1月16日午前10時24分、本社ヘリから撮影
トンガ海底火山の噴火で、漁船が転覆するなどの被害が出た=高知県室戸市で2022年1月16日午前10時24分、本社ヘリから撮影

 南太平洋のトンガ沖で1月に起きた海底火山の噴火により、日本各地で起きた潮位の上昇。その「正体」はよくわかっていなかったが、気象庁は4月にまとめた報告書で、「ラム波」という大気中の現象が原因の一つだとした。いったいどんな現象なのか。

 日本時間の1月15日、フンガ・トンガ・フンガ・ハアパイ火山が、噴煙が高さ30キロに達する大規模な噴火を起こした。その約8時間後から日本の太平洋沿岸で潮位変化が観測され、鹿児島県奄美市や岩手県久慈市で1メートルを超えた。気象庁は16日未明、太平洋沿岸の各地に津波注意報や津波警報を発表。養殖施設の損傷や漁船約30隻が転覆するなどの被害が出た。

 不思議だった特徴が二つある。①最初の潮位変化が、通常の津波の到達予測よりも3~4時間早かった②それより遅れてきた潮位変化のピークは、トンガ近くの太平洋の島国よりも、約8000キロ離れた日本の方が大きかった――ことだ。気象庁は記者会見で「通常の津波ではない」と強調。「メカニズムはわからない」と繰り返す異例の発表をした。

 気象庁は火山や地震の専門家らでつくる勉強会を設置して2カ月間検討を重ね、4月7日に報告書を公表した。それによると、最初の潮位変化の原因はラム波だと考えられるという。

 今回の噴火のラム波を解析した、東大地震研究所の西田究(きわむ)准教授(地震学)によると、…

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