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「義足が羨ましい」。そんな言葉にドキッとしたことがある。
2012年。ロンドン・パラリンピック出場を目指していた陸上の中西麻耶選手の競技資金捻出をサポートするため、セミヌードカレンダーの写真撮影を担当した。国内の新聞だけでなく、海外のテレビ局など多くのメディアで取り上げられ、1万部を発行した。
私の撮影意図は明確だった。中西選手の練習量がオリンピック出場選手と変わらないと伝えること、バキバキに割れた腹筋をはじめ筋骨隆々とした体を表現することだ。
当時すでにパラスポーツを取材して10年以上経過していた。まだまだ「スポーツをしている障害者」という点ばかりフォーカスされ、「かわいそう」「頑張っている」というイメージが根強く、競技スポーツとして世の中に伝わらないことにじくじたる思いを抱えていた。それを拭い去りたい気持ちもあった。
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