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知床観光船事故

2022年4月23日、知床半島沖で観光船が沈没。乗客乗員計26人のうち14人が死亡、12人が行方不明に。

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知床観光船事故 運航会社社長が記者会見・速報=2022年4月27日

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記者会見の冒頭で謝罪する運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長=北海道斜里町で2022年4月27日午後4時53分、猪飼健史撮影
記者会見の冒頭で謝罪する運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長=北海道斜里町で2022年4月27日午後4時53分、猪飼健史撮影

 北海道・知床半島沖で乗客乗員計26人が乗った観光船「KAZU Ⅰ(カズ ワン)」が浸水した事故で、運航会社「知床遊覧船」(北海道斜里町)の桂田精一社長(58)が27日、同町のホテルで記者会見し「亡くなられた被害者の方、捜索中の被害者の方、申し訳ございませんでした。ご家族にも大変な負担をかけている」と謝罪した。事故発生から5日目。公の場で初めて事故の経緯などを説明し、出航判断の誤りを認めた上で「安全管理が行き届いていなかった」と述べた。(詳報)

 ▶「船長が」「客が」 謝罪の中に責任転嫁

 ▶朝は「しけていなかった」 主な一問一答

 ▶社長の土下座「茶番だ」 乗客の知人ら

 ▶写真で見る 運航会社社長の記者会見

 ▶「救命胴衣を着させろ」 事故直前の無線

運航会社社長の記者会見・主なやりとり

 ※最新情報が一番上に表示されます。

 ※更新は終了しました。


条件付き運航「安全感覚が鈍ることもあったかも」

Q 家族への賠償はどうするのか。

社長 「誠心誠意を持って、保険、実費で対応する。保険会社とも話している」

Q 会社の存続について「考えていない」と言っていたが、今後来る予定の船長に確認したのか。

社長 「来る予定の船長はいない」

Q 結果的にという言葉が目立つ。

社長 「それは言葉尻が悪かった」

Q 社長はどうすれば事故は防げたと思っているか。

社長 「船を出さないこと」

Q 命を奪う可能性があるとは思っていたか。

社長 「はい」

Q 条件付き運航を乱用したことによって危機感が薄まったことはあるのか。

社長 「それに慣れてきて安全管理がおろそかになり、感覚が鈍ることもあったかもしない」


「船長が帰ると言ったら、了解ですと」

Q (洋上の船の位置が確認できる)「GPSプロッター」について、当日はついていたのか。

社長 「ついている」

Q 運航基準について。緊急時の連絡方法についてどのような記載があるのか。

社長 「緊急時は衛星電話だ」

Q 故障していたのはまずかったのではないか。

社長 「そうだ」

記者会見で事故の経緯を説明する運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長=北海道斜里町で2022年4月27日、猪飼健史撮影
記者会見で事故の経緯を説明する運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長=北海道斜里町で2022年4月27日、猪飼健史撮影

Q 現場は KDDI(au)はつながりづらいと聞いている。

社長 「聞いている。船長がどこの携帯かは分からない」

Q 1艘だけでの出航、危険とは思わなかったのか。

社長 「思わなかった」

Q 安全管理がずさんだったという認識はあるのか。

社長 「結果的にはそうだ」

Q 安全管理規定を自社として守っていたと思うか。

社長 「はい」

Q 条件付き運航について、安全管理規定に記載はあるか

社長 「ちょっと記憶にない」

Q 昨年は条件付き運航は何回あり、何度引き返したのか

社長 「詳しくは分からないが、3分の1は欠航。運航している中で、どのくらい引き返しているのかはわからないが、結構ある。どれくらいか分からない」

Q 船長が戻りづらい雰囲気はなかったのか。多少、無理であっても行ってこいという雰囲気は。

社長 「ないと思う。船長が『帰る』と言ったら、『了解です』と言っていた」


無線の故障「いつ壊れたかも認識していない」

Q 「KAZU Ⅰ」が危機的状況にあると気付いたのはいつか

社長 「午後1時半くらいだ」

Q そこから2時間半空くがどうした理由から

社長 「高速で直帰した。離れたところにいて迎えにいかなければいけない者がいたので」

Q なぜ大型連休前に単独運航を始めたのか

社長 「この会社は譲り受けた会社。団体さんメインの会社で、当初から譲り受けた時からそのような時期から始めていた。もっと早くに始めていたところも」

Q 会社の無線アンテナは連絡受けるため必要で、大切なものなのに気がつくのが遅いのでは。

社長 「いつ壊れたかも認識していない」

Q 毎朝、確認しないのか。

社長 「現時点では習慣がなかった、私の認識がなかった」

Q なぜ壊れたか。

社長 「半年以上、営業しない間に外れたのでは。部屋の中にあったものは通常通り動いたので」


衛星電話「使えなくなっているという認識なかった」

Q 船体の底に亀裂。把握していたのか。

社長 「していない」

Q 天気図を見誤ってはいないか。

社長 「自然現象なので、天気図が常にというわけではないが、最新の注意をもって運行していると認識していた」

Q 衛星電話が壊れていたのはいつ知ったのか。

社長 「最終的には今回の事故が起きて確認してということだ」

Q 会社から船の衛星電話にかけようとしたときか。

社長 「衛星電話が調子悪いというのは去年から聞いていたが、それが使えなくなっているという認識はなかった」

Q アンテナも資料だと23日朝に気づいたというが、数カ月前にそれが壊れてれていて、社長に指摘したという人がいる。

社長 「それはない」


安全管理規定「規定に数値ない」

Q 衛星携帯は積んでいたのか

社長 「積んでいたと認識していたが、実際は故障中で修理に出していた」

Q 修理していて積んでいなかった?

社長 「積んでいなかった。その、確認できていない」

Q 昨年も船長が事故を起こしている。なぜ船長として登用したのか。周りから指摘はなかったのか。昨年の事故はよぎらなかったのか。

社長 「至らないところで、事故のことはよぎらなかった。船長の登録は豊田さん、具体的には船尾をすったのは別のものだ」

記者会見の冒頭、深々と頭を下げる運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長=北海道斜里町で2022年4月27日、猪飼健史撮影
記者会見の冒頭、深々と頭を下げる運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長=北海道斜里町で2022年4月27日、猪飼健史撮影

Q これまでも注意報出ても出航したのか

社長 「条件運航の時があった」

Q 斜里町の波浪注意報は波が3メートル、でも安全規定は1メートルだ。そもそも規定と矛盾していないか。

社長 「知床半島は長い。その中でウトロ付近は荒れていなかったと出航になった」

Q 安全規定を守れる態勢にはなっていなかったのでは

社長 「会社にいるときにはiPadで見るなり、一緒にいるんで」

Q 規定があるなかで条件付き運航を行った。規定の存在の意味、条件付き運航にするすみ分けは。

社長 「安全管理規定には書いてない」

社長 「あいまいな表現なので数字は書いてない」

Q 正確な数値を認識できていないのか。

社長 「規定には数値は出ていない」


事故の最大原因「私の至らなさ」

Q 事故の最大の原因は?

社長 「私の至らなさだと感じている」

Q 具体的には。

社長 「事故原因も分からないという至らなさだ」

Q 安全運航規定について。基準超える可能性があると認識していたのか

社長 「そうですね、基準が超える可能性はあった。なので条件付き運航で、超えそうな場合は引き返すということでやっていた」

Q 社長から船長に対して天気の確認をしたりしていたのか

社長 「ただその役目は船長だったのでやっている」

Q 出航後に天気図を見たり、船長に連絡したりは?

社長 「連絡をしていない。天気図は確認していない。事務所に人がいたので」


「従業員解雇していない。意見の不一致」

Q 従業員の解雇はしたのか。

社長 「解雇はしていない。北海道の方は分かると思うが、雇い入れ、雇い止めといって4月に雇い入れし、11月に雇い止め。残りたければ1年残れるが、都会に行きたいという人もいた。コロナ禍で今後どうやるか話し、意見の不一致で次の4月に入ってこなかったということだ」

Q なぜ短期間で豊田さんを船長にしたか。

社長 「まず船長を雇った経緯は、もう1人いた。通常3人ぐらいの体制を取っていたが、ベテラン船長が『豊田さんは、素晴らしい才能があるので来年も行ける』と言われた。豊田さんは水上バスなどのドライバーをしていて、ずっと操縦をしていたという判断だ。ベテラン船長たちにそういう意見をもらった」

Q 海域に詳しくないと(船長は)できないのでは。

社長 「船長が見た感じを受け取ったかたちだ」


波浪注意報「知っていたが、港は平穏だった」

Q 事務所のアンテナの故障は豊田船長はわかっていたのか。

社長 「電話を聞き取れていなかった。私も朝8時半にいわれたような状況だ」

Q アンテナの故障を船長に伝えたり、他社に無線を貸してくれと頼むとか、基本的な安全対策だと思うが、なぜしなかったのか。

社長 「私の手落ちです」

観光船「KAZU Ⅰ」の音信が途絶えた知床半島沖。左上が知床岬=北海道斜里町で2022年4月24日午後1時1分、本社ヘリから
観光船「KAZU Ⅰ」の音信が途絶えた知床半島沖。左上が知床岬=北海道斜里町で2022年4月24日午後1時1分、本社ヘリから

Q 札幌気象台から波浪注意報が出ていたが把握していたのか。

社長 「知っていた。波浪注意報出ていたが、現実にウトロ港、車で走った海も平穏だった 」

Q 春と秋は特殊なシーズンで波も風も変わると聞くが、その認識があっても、出しても大丈夫と判断したのはなぜか。

社長 「何度も同じ事になるが、さきほどの条件付き運航というのがそういう意味だ」

Q 豊田船長が「ブラック企業だ」と(ネット交流サービス)フェイスブックで書いている。人員不足という状況はあったのか。

社長 「ブラック企業。私は分からない」


「収益のために無理な出航させたことない」

Q 安全管理は行き届いていたのか。

社長 「結果として、安全管理は行き届いていなかった」

Q 事故理由をどのように考えているか。

社長 「私の至らなさだと感じている」

Q 会社の収益のために無理な出港を指示したのではないか。

社長 「会社の収益は常に考えているが、そのために無理に出港させたことはない」


「波1m以上・風速8m以上。視界が300m以上ないと欠航」

Q 「荒れる可能性はあるけど大丈夫」と、条件付きの出航指示は社長が?

社長 「そうです。はい、もう何年もやっていることで。船会社のフロントに入っており、こういうときは船長判断に従ってくださいと」

Q  社長は、判断は豊田船長にまかせていた?

社長 「基本的に、船のどの会社も最終的には船長判断だ」

知床岬の方角に捜索に向かう漁船=北海道斜里町で2022年4月24日午前6時6分、貝塚太一撮影
知床岬の方角に捜索に向かう漁船=北海道斜里町で2022年4月24日午前6時6分、貝塚太一撮影

Q 会社の安全管理規定、欠航規定は?

社長 「波1メートル以上、風速8メートル以上で欠航。視界が300メートル以上ないと欠航」

Q 今、改めて出航判断はどのように考えるか

社長 「今となればこのような事故を起こしてしまった。判断的には間違えていたと感じている」

Q 当時は強風、波浪注意報は出ていたが把握していたか。

社長 「していた」

Q その上で出航判断をしたのか。

社長 「午後からということで、しけっていないし、視界も悪くなかったし、風もなかった」

Q 23日午前、豊田さんとの打ち合わせはどのようにしたのか。

社長 「海沿いのある建物で話しをした。事務所ではないところで直接会って話しをした。普段は事務所の中で話す。運航がある日は必ず話しをする」


事故の一報「事務所社員の携帯から」

Q 事故を知った経緯は。

社長 「私は事務所に詰めていた社員から携帯(電話)で連絡があった。浸水しているとの連絡が他社にはいって、その後すぐだ」

Q どのように対応したのか。

社長 「その後すぐ漁業関係者に連絡。組合長、しれとこ丸社長に連絡し今後の行動(の指示)を仰いだ。救助チーム出動の手はずをして電話を切った」

社長 「電話を切ったあと何分後か覚えないが、すぐに『波が高く、風も出てきた、助けにいけないかも』と連絡があり、結論が出て、海保に連絡し、そちらにまかせると」

Q 船長が天気図などを見て、社長が承認したことでいいのか。

社長 「そのとおりだ」


出航の判断「最終的な判断は全て私」

Q 23日、早いタイミングで出航を決めたのはどなたか。

社長 「最終的に判断は全て私」

Q 「多少、波が高くても行かせろ」と発言したのか。

社長 「私の知人が来た時、知床はきれいなところなので、出てくれと言ったことはある」

Q 「他(の船)が出ているのに」という発言は。

社長 「そう言った記憶はない」


説明会「謝罪しても謝罪のしようがなかった」

 経緯説明が終了。質疑応答が始まる。

記者会見で事故の経緯を説明する運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長=北海道斜里町で2022年4月27日、猪飼健史撮影
記者会見で事故の経緯を説明する運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長=北海道斜里町で2022年4月27日、猪飼健史撮影

Q 家族への説明会、どのようなことを話したか。家族の反応についてどう感じたか。

社長 「私としては、正直なところ、謝罪をするしかない。内容としては、大切な家族を失ったわけであるので、捜索中の方もいらっしゃる、見つかった方もいらっしゃる。謝罪しても、謝罪のしようがなかった」「私ができるかぎりのことをやってあげたい、それしかできることはないと思った 」

Q 家族からの反応は?

社長 (沈黙後)「やはり、ま、やり場のない感情も含め、私としては精一杯それを受け止めるだけの会見になってしまった」

Q 公の場に姿を表すまで、なぜこんなに時間がかかったのか。

社長 「まずは被害者家族の対応と救助活動を第一に考え、また海保や国交省の原因究明に協力すること。ご家族に誠心誠意尽くすことと思っていたが、私1人の力ではうまく対応できなかった。申し訳ない」


「大変申し訳ない」 冒頭に二度土下座

 桂田精一社長が冒頭発言。

 「この度はお騒がせしまして、大変申し訳ございませんでした」

 「この度は当社の船舶のクルーズの中で大変な事故、亡くなられた被害者の方、捜索中の被害者に大変申し訳ありません。大変なご負担を掛けております、申し訳ございませんでした。捜索中の被害者の方が1日も早く見つかることを願っています。当社としてこの度は大変申し訳ございませんでした」

 桂田社長が着席し、事故までの経緯説明。


運航会社社長の記者会見始まる

 北海道・知床半島沖で乗客乗員26人が乗っていた観光船が浸水した事故で、27日午後4時47分、運航会社の社長の記者会見が始まった。

ソナーの反応は岩の起伏 海保が潜水士調査で確認

「沈没しよるけん、ありがとうね」70代乗客、妻に

「両親と弟へのプレゼントが」30代男性、祈る無事


運航会社社長、27日午後4時半過ぎから会見

 北海道・知床半島沖で乗客乗員26人が乗っていた観光船が浸水した事故で、運航会社の社長が27日午後3時半から北海道斜里町内のホテルで記者会見を開く。事故後、社長が公の場で説明するのは初めて。

 ※このページで記者会見の様子を随時更新します。

船の位置示す機器、搭載されず 事故2日前点検時

「春は1時間で海変わる」観光船不明、悪天候影響か

運航事務所の無線「1月ごろには損壊」 関係者証言


27日の動き

ソナー反応は岩の起伏 潜水士調査で海保確認

 北海道・知床半島沖で乗客乗員計26人が乗った観光船「KAZU I(カズ ワン)」が浸水した事故で、第1管区海上保安本部は27日、漁船のソナー(水中音波探知機)に反応した「カシュニの滝」の沖合の地点を潜水士が調査したところ、岩の起伏だったと発表した。(詳報

 この地点の調査は終了し、今後は別の場所でソナーの反応があれば潜水士を派遣して調査する。


船の位置示す機器、未搭載 事故2日前点検で

遊覧船「KAZU Ⅰ」=運営会社のウェブサイトから
遊覧船「KAZU Ⅰ」=運営会社のウェブサイトから

 北海道・知床半島沖で乗員乗客26人が乗った観光船「KAZU Ⅰ(カズ ワン)」が浸水した事故で、海上保安庁が事故の2日前の今月21日にこの船の点検を行った際、洋上の船の位置が確認できる「GPSプロッター」が船から取り外されていたことが海保関係者への取材で分かった。(詳報

 GPSプロッターは法律上の搭載義務はないが、船舶が安全に運航するうえでは有効なツール。


漁業者、悪天候で捜索断念

強風のため出港を見合わせ、港に停泊する漁船=北海道斜里町で2022年4月27日午前7時33分、猪飼健史撮影
強風のため出港を見合わせ、港に停泊する漁船=北海道斜里町で2022年4月27日午前7時33分、猪飼健史撮影

 発生直後から海上保安庁などによる行方不明者の捜索に協力してきた地元の漁業関係者は27日、強風などの悪天候が見込まれることから初めて漁船の出港を断念した。第1管区海上保安本部は捜索を継続する。1管によると、26日夜から27日朝にかけて新たに行方不明者は発見できていない。(詳報

 27日早朝のウトロ漁港は霧が立ちこめ、漁船と観光船が停泊したまま。天候回復後に備えて漁船の準備を進めていた男性漁師(62)は、現状に焦燥感を示しながらも「2次災害の危険性を考えると、捜索の見送りは仕方がない」と肩を落とした。

 1管によると、27日の捜索は巡視船9隻、航空機3機の態勢。自衛隊や道などの船舶3隻、航空機4機も捜索に加わる。26日の捜索で船のソナー(水中音波探知機)に反応があった海域について「おそらく観光船ではない」という見方もあるが、念のため気象状況に応じて潜水士を潜らせて調査する方針という。


基礎からわかる 知床観光船不明

知床観光船不明、11人死亡・15人不明

知床観光船事故の不明者が発見された海域
知床観光船事故の不明者が発見された海域

 2022年4月23日午後1時15分ごろ、北海道の知床半島付近の海上を航行中の遊覧船「KAZU Ⅰ(カズ ワン)」の乗員から「船首部分が浸水し、沈みかかっている」と118番通報があった。船には子ども2人を含む乗客24人、船長、甲板員の計26人が乗船。第1管区海上保安本部は25日朝、新たに救助した子ども1人を意識不明の状態で搬送したと発表した。子どもは3歳の女児といい、その後、死亡が確認された。事故による死者は計11人となった。

 現場は斜里町の観光名所「カシュニの滝」近くの海域とみられる。「KAZU Ⅰ」は斜里町のウトロ漁港を出港し、知床半島先端の知床岬で折り返して帰港する予定だった。海上保安庁によると、航行時間は約3時間で、23日午前10時に出発したという。23日は知床半島を含む地方に強風注意報と波浪注意報などが出ていた。

事故の経緯

日時 出来事
23日 10時 「KAZU Ⅰ」が北海道斜里町のウトロ漁港を出発
  13時15分ごろ 「KAZU Ⅰ」の乗員から「船首部分が浸水し、沈みかかっている」と118番通報。知床半島の観光名所「カシュニの滝」付近の海域
  16時半ごろ 海上保安庁のヘリコプターが現場付近に到着し、捜索を開始。巡視船5隻、航空機1機も派遣
  22時45分 国土交通省の事故対策本部会議で斉藤鉄夫国交相が「船や乗客の発見には至っていない」と発言
24日 5時ごろ 北海道警のヘリが2人を救助。約1時間半後にも2人を救助(計4人)
  6時ごろ 地元の漁船8隻がウトロ漁港を次々と出航し、捜索開始
  7時ごろ 海保のヘリが2人を救助。約30分後にも2人を救助(計8人)
  8時20分ごろ 航空自衛隊ヘリが1人を救助。10時10分ごろにも1人を救助(計10人)
  17時 発見された10人(男性7人、女性3人)の死亡を確認したと1管が発表
  20時55分ごろ 北海道漁業監視船が子ども1人(3歳女児)を発見。海保の巡視船が救助(計11人)。その後、死亡を確認。

観光船、21年に2回事故

 国交省によると、「KAZU Ⅰ」は2021年に2件の事故を起こしていた。5月15日には海上のロープの塊に衝突し、乗客3人が軽いけがをした。6月11日には座礁する事故を起こした。このため同省が同社に特別監査を実施し、改善報告書の提出を受けた。今年4月20日の船舶検査では問題は確認されなかったという。(詳報

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