戦争を知らない金正恩氏　真っ白な「豪華仕様」元帥服のナゼ

　驚いた。いや、ついにと言うべきか。北朝鮮の朝鮮人民革命軍創設90周年を記念する軍事パレードに金正恩（キム・ジョンウン）朝鮮労働党総書記が初めて軍服姿、それも元帥服を着て現れたのだ。演説では核兵器の先制使用までにおわせた。なぜ、元帥服だったのか？

　25日夜、首都・平壌（ピョンヤン）の金日成（キム・イルソン）広場。サーチライトが交錯するなか、「火星17」と称される米本土を射程におさめる大陸間弾道ミサイル（ICBM）や潜水艦発射弾道ミサイル（SLBM）など最新兵器が主席壇前をゆっくり進んでいく。壇上の正恩氏は満面の笑み、右手を上げて兵士に応える。脇は軍幹部が固める。それだけならいつもの光景である。ただ、この日は違った。…