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天然ガスの「脱ロシア」目指す欧州 低コスト依存が裏目に

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ベラルーシを経由してポーランドなどにつながるロシアのパイプラインの施設=ベラルーシ・ミンスク州で2006年12月29日、AP
ベラルーシを経由してポーランドなどにつながるロシアのパイプラインの施設=ベラルーシ・ミンスク州で2006年12月29日、AP

 天然ガス輸入を巡る欧州の「脱ロシア」は容易ではない。

 欧州各国はこれまで、地続きで距離も近いことから、天然ガス輸入をコストが低いロシアからのパイプラインに依存しており、これが裏目に出た形となっている。ノルウェーなどとのパイプラインはあるものの供給量は限られており、「脱ロシア」実現に向け、割高だが調達先を多様化できる液化天然ガス(LNG)への切り替えが必要となる。だが、LNGには専用の受け入れ施設が必要で、建設には一定程度時間がかかる。またLNG受け入れ施設からの国内供給網も整備しなければならない。

 特に厳しい状況に追い込まれるのが、天然ガス消費量の約5割をロシアからの輸入に依存してきたドイツだ。「ノルド・ストリーム」などのパイプラインに頼っており、LNG受け入れ施設は皆無。ロシアとの新たなパイプライン「ノルド・ストリーム2」が稼働寸前だった。

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【ウクライナ侵攻】

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