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本村凌二・評 『スパルタを夢見た第三帝国』=曽田長人・著

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『スパルタを夢見た第三帝国』
『スパルタを夢見た第三帝国』

 (講談社選書メチエ・1980円)

国家と学問の関係を問い直す

 アテネから西南方面にバスで3時間半ほど行くとスパルタに着く。ひなびた町であり、これがあの古代ギリシアの二大強国の一つかと目を疑いたくなる。文化活動を軽んじ、ひたすら軍事訓練に心したスパルタだったが、その栄光は同時代の人々でなければ感じられないものだったのだろうか。

 オリーブ畑に囲まれたスパルタ遺跡に向かう途中で大きなレオニダス王の立像を仰ぎ見る。紀元前四八〇年、ペルシア軍との戦いで三〇〇人の兵士を率いて玉砕したスパルタ王を記念したもの。いくども映画化され、印象深い。

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