難病でも働くこと諦めないで 「ショートタイムワーク制度」 ソフトバンク 週20時間未満、個々の能力発揮

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難病患者の就労問題について議論する「難病者の社会参加を考える研究会」のメンバー=重光喬之さん提供
難病患者の就労問題について議論する「難病者の社会参加を考える研究会」のメンバー=重光喬之さん提供

 ソフトバンクでは、障害などさまざまな理由で長時間働くことが難しい人に、週20時間未満でも働ける独自の「ショートタイムワーク制度」を設けている。2021年には、難病患者を初めてこの制度で採用。難病の当事者と一緒に働くことで相互理解を深め、柔軟で多様な働き方が可能な職場環境を整備していく方針だ。当事者からは「働く選択肢が増えるのはうれしい」との声が聞かれる。ただ、安定した雇用ではなく、生活を支える仕組みづくりも求められている。【谷田朋美】

 ショートタイムワーク制度は、社員の業務を「商品情報の英訳」などと具体的に定義して切り分け、特定の仕事について業務単位で依頼するものだ。障害者でもできそうな仕事を探すという発想から離れ、個々の能力を発揮できる仕事を依頼することによって短時間でも雇用が成り立ち、互いにメリットのある仕組みになっている。実際、社員が仕事により集中できるようになったほか、業務を切り分ける行為そのものも仕事の効率化や生産性…

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