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知床観光船事故

2022年4月23日、知床半島沖で観光船が沈没。乗客乗員計26人のうち20人が死亡、6人が行方不明に。

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九州の事業者に緊急点検、是正指導も 知床観光船事故うけ

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運航前に遊覧船を点検する芥屋大門観光社の船長ら=福岡県糸島市で2022年5月6日午前9時4分、矢頭智剛撮影
運航前に遊覧船を点検する芥屋大門観光社の船長ら=福岡県糸島市で2022年5月6日午前9時4分、矢頭智剛撮影

 北海道・知床半島沖の観光船事故を受け、九州運輸局が管内の旅客船事業者を対象に緊急安全点検を実施した結果、是正指導を受けた事業者があったことが同運輸局への取材で明らかになった。担当者は「軽微な内容だが、安全運航に関わるためその場で是正を指導した」としている。旅客船事業者は安全対策の徹底を進めている。

 九州運輸局によると、緊急点検は4月27、28日、九州・山口の22事業者の船舶25隻を調べた。出航前点検などの事故予防措置が適切に取られているか▽悪天候時の運航中止基準が徹底されているか▽非常時の乗客脱出手順が適切か――などを確認。職員が船に乗り込み、救命胴衣があるか、船体に損傷がないか、といった点も点検した。

 運輸局は業者名や数を公表していないが、是正指導したのは船内に掲示した乗客向け注意文が消えかかっているケースだった。注意文の掲示は海上運送法に基づいて提出する安全管理規定の中で、業者が自ら義務づけていた。その他のケースは見つからなかったが、運輸局は「今後も安全対策が継続されているか注視する」としている。

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【知床観光船事故】

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