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愛知県半田市花園町に昨年オープンした「おむすびカフェ にこり」は、店のつくりやサービスに誰もが利用しやすい工夫が施され、メニュー表には「ミキサー貸し出します」と書かれている。コンセプトは「0~120歳すべての人が来やすいお店」。重度の障害がある子を持つ母親の特別な思いが込められている。
寝た姿勢の車椅子でも入れる完全バリアフリーの店内に、成人のおむつ交換もできる折り畳みベッド「ユニバーサルシート」を備えたトイレ。離乳食が必要な赤ちゃんや、口の中で食べ物をかんでうまくのみ込めない「嚥下(えんげ)障害」がある人には、ミキサーなどの調理器具や介助用食器も貸し出し、おにぎりなどのアレルギー対応もできる。
「子ども連れも障害がある人も、誰もが気軽に利用できる店を作りたかった」。こう話すこの店の経営者で店長の森脇友里さん(36)の長男、蒼葉(あおば)ちゃん(5)は生まれつき脳に重い障害があり、車椅子生活を送る。家族で外食に出掛けても多くの店は通路などが狭く、車椅子が通れない。トイレでおむつ交換をしようにも、我が子を寝かせるスペースもなく、その度に駐車場に戻って狭い車内で苦労しながら交換するしかない。…
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